障がいのある就学児童向けの施設である「放課後等デイサービス」。学童保育のような役割を持つ施設で、そのサービス内容は多岐に渡ります。今回は、放課後等デイサービスとはどのような施設なのか、主なサービス内容や利用対象者などについてご紹介します。施設利用を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
放課後等デイサービスとは
冒頭でも触れた通り、放課後等デイサービスとは、障がいのある就学児童に向けて開設されている学童サービスです。両親が共働きなどの理由により、放課後、家にいることができない児童たちに居場所を提供することでご家族や子どもたちをサポートします。一般的な学童に馴染むことが難しい子どもでも利用できるのが大きな特徴です。
放課後等デイサービスで実施されるプログラムは、計算や作文、パソコンを使ったプログラミングなどの勉強面のサポートから、生活力向上のサポートまでと幅が広くなっています。中には外部施設を見学に行くなど課外活動などを行う施設があるなど、子どもたちが楽しく活動できるようになっているのが、放課後等デイサービスの特徴です。
基本的には保育士(または児童指導員がひとり以上)、児童発達支援管理責任者ひとり、設備や人材管理を行う人間がひとりいるという構成で、施設の運営を行います。
放課後等デイサービスの利用対象者
放課後デイサービスの利用対象者の主な要件は以下の通りです。
障がいのある児童
身体に障害のある児童、知的障害のある児童又は精神に障害のある児童(発達障害児含む)
引用元:厚生労働省「児童福祉法の一部改正の概要について」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/jiritsushien/dl/setdumeikai_0113_04.pdf
※障がい者手帳や療育手帳がなくても、受給者証があれば施設の利用ができるようになります。受給者証は専門家などに放課後等デイサービスの利用が必要であると認められることで発行されます。
就学児童
就学児童というのは、小学校、中学校、高等学校に通う子どものことです。年齢は6歳~18歳。幼稚園や大学などは含まれません。しかし、高校卒業後もサービスを受ける必要があるときは、満20歳までサービスの利用ができる場合もあります。
放課後等デイサービスのタイプやサービス内容
放課後等デイサービスにはいくつかのタイプがあります。タイプによってサービス内容も異なりますので、それぞれの特徴をしっかり押さえておきましょう。
習い事タイプ
習い事タイプの放課後等デイサービスでは、運動や楽器、書道や絵画といったプログラムを受けることができます。習い事に通うような感覚で施設を利用できるのが特徴です。
学童保育タイプ
一般的な学童のように、施設の中で自由に過ごす時間が多いタイプです。掃除や料理といった生活力向上のためのプログラムが組み込まれていることがありますが、基本的には宿題をやったり、友達と遊んだりなど、好きなことをして過ごすことができます。
療育タイプ
作業療法士など専門資格を保有したスタッフによる療育が行われるタイプです。子どもたちに合わせた療育を行い、学習やコミュニケーション力の向上のサポートを行います。
子どもたちが自立した日常生活を送れるようにするための訓練を行ったり、創作活動、地域交流の機会の提供などを行ったりする施設もあります。
施設によってサービス内容が異なりますので、利用を検討する際は、どのようなサービス内容なのか事前にしっかり確認するようにしましょう。